レントゲン検査での被ばく(被曝)

腰が痛い、膝が痛い、などのお悩みのある患者さまに対して、まず初めにレントゲン検査を受けていただくことがあります。

「先週、検診のレントゲンを撮ったんだけど…」と、被ばくを心配される方も少なくないと思います。

今回は、レントゲン検査と放射線被ばくについて、簡単にご説明させていただきます。

医療被ばくに関して、ここでは放射線の量を示す単位を「mSv(ミリシーべルト)」という単位で統一します。

一般的に、100mSv以下は、がんなどの発生リスクは増えないとされています。

     200mSvから、人体に影響が出るリスクが高まるとされます。

さて、肝心のレントゲン検査ではどのくらいかと言うと、0.1~1mSv(撮影する部位によって異なります)の場合がほとんどです。

ちなみに、私たちが普段の生活をするだけで浴びてしまう自然界からの放射線が、年間平均2.4mSvとされています。

このように、レントゲン検査での被ばくはかなり小さいものである、とご理解いただけると幸いです。

※余談ですが、100~200mSvのがん相対リスク1.08は、生活習慣因子では野菜不足や受動喫煙と同等とのことです。(環境省HP:放射線の基礎知識 より)

とはいえ、医療被ばくの量は少ないに越したことはないことも、これまた然りです。

そもそもレントゲン検査のみならず、医療行為に関してはベネフィット(享受できる利益)とリスク(受けるかもしれない危険性)を天秤にかけ、メリットが大きい方を採用されるとされています。

つまり、放射線被ばくの危険性よりも画像情報から得られる利益の方が大きいと判断して、検査を受けていただいているとご理解ください。

それでもご不安な方は、医師や放射線技師にご質問ください。

いつもご来院くださり、誠に有難うございます。