骨粗鬆症とは

老化やカルシウム不足、運動不足、喫煙、飲酒、閉経による女性ホルモンの減少などが原因となってカルシウムやコラーゲンなどの構成成分が減少し、骨がスカスカになってしまう病気です。
わずかな衝撃でも骨が折れやすくなり、骨折リスクが高くなってしまいます。
骨粗鬆症による骨折がきっかけとなって、要介護状態になる人が近年では増加の一途をたどっています。

専門的治療が大切です

骨量は20~40歳頃をピークとして、その後は年を重ねるとともに減少していきます。
このような状態になると、背骨が身体の重みで潰れたり、背中や腰が曲がったり、腰の辺りが痛んだり、ちょっとした転倒で骨折しやすくなります。
足の付け根の骨を骨折したりすると、身体を支える働きが損なわれてしまうため、要介護状態にもなりかねません。
お早めに整形外科を受診し、専門的な治療や適切な生活改善を行ってください。
これによって骨密度の減少を遅らせ、骨折リスクを大幅に減少させることが可能となります。

最新の骨密度測定装置による診断

当院では、腰椎・大腿骨近位部といった骨折してしまうと入院や手術が必要になり、その後も介護を必要となりやすい部位の骨密度を測定し、正確な診断を行います。
また、お身体の具合により横になって検査を受けられないような方には、座って前腕で測定することも可能です。

骨粗鬆症の予防と治療

骨粗鬆症の発症を予防するには、食事療法と運動療法が重要となります。
骨の主成分であるカルシウムやタンパク質、骨のリモデリングに必要なビタミンD、ビタミンKなどをバランスよく摂取するようにしましょう。
これとは逆に、アルコールやコーヒー飲料、スナック菓子、インスタント食品の摂り過ぎには注意しましょう。
過ぎた量のアルコールを摂取すると、カルシウムの吸収を妨げたり、尿からのカルシウムの排泄量を増やしたりします。
カフェインもまた、カルシウムの排泄を促します。
リンを摂り過ぎると、血液中のカルシウムとリンのバランスを保とうとして骨の中のカルシウムが血液中に放出されてしまい、骨密度の減少を招きます。

また、骨は運動をして体重負荷をかけることで増加し、丈夫になります。
さらに筋肉を鍛えることで身体をしっかりと支えられるようになり、バランス感覚も向上して転倒防止にもつながります。
骨量を増やすには、激しい運動をする必要は無く、ウォーキングのような軽度の運動でも効果がありますから、続けてください。

薬物療法について

病状が進んだケースでは、食事療法や運動療法だけで十分な効果を上げることは出来ません。
治療の中心は薬物療法となります。
当院では、ビスフォスフォネート製剤や活性型ビタミンD3製剤、副甲状腺ホルモン製剤など様々な骨吸収抑制剤や骨形成促進剤の中から、患者さまの状態に応じて適切に処方致します。
また、どのようなお薬をご希望か、ご意見がございましたらお聞かせください。